第5話「ピクシー 後編」
第4話と第5話は90年代のユーゴスラビア内戦とそれに翻弄されたサッカー選手、ピクシーことドラガン・ストイコビッチの実話を題材としたものです。
ストイコビッチは90年代前半に欧州最強と目されたタレント軍団ユーゴスラビアのエースで90年代を代表する名選手でしたが、戦争の影響もあって現役引退までの7年間を名古屋グランパスで過ごしました。
また、ピクシーをきっかけにユーゴ内戦のことを知り、現代にも戦争が起こっていることにショックを受ける展開は私の実体験を題材にしています。私にとってピクシーは華麗なプレーで魅せるサッカー選手以上の存在です。
この話を描こうと思ったのは、ピクシーの監督ホーム最終戦を見に行ったことがきっかけです。試合後のインタビューの最後の「さよなら」がとても印象的で、最後の別れかは分からないですけど、ひとまず本当にお別れなんだなと寂しく思いました。
そのとき、ふと拙作「ミサゴ冒険記」のひとコマを思い出しました。
ピクシーとはひとまずお別れですが、ピクシーからもらった感動、喜び、そして、悲しみは決して忘れることがないでしょう。
私は最後にピクシーを一目見たくてスタジアムに行きましたが、本当はありがとうって伝えたくて行ったんだなと思いました。
当日は3万人近い観客でしたが、皆、ピクシーにありがとうって伝えたくてスタジアムに足を運んだと思います。
ピクシー、本当にありがとう!!
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